「収入が減って、住宅ローンの返済が苦しい…でも、まだローンが残っているし家は売れないのでは?」
そんな不安を抱えている方はいらっしゃいませんか。
今回は住宅ローンが残っていても家を売却する方法や、オーバーローンの家でも売却可能な理由を、分かりやすくお伝えします。
目次
1:そもそも「オーバーローン」とは?
オーバーローンとは、家の売却価格よりもローン残債が多い状態のことをいいます。
例えば、「家が2,000万円で売れるのに、ローンが2,500万円残っていたら500万円分がオーバー」している状態ですね。
「家の売却金額 < ローン残債」だと、売却ができないと思ってしまう方が多いのですが、実は売却できる可能性は十分あります。
2:ローンが残っていても売却はできる?
結論から言うと、住宅ローンが残っていても家は売れます。
ただし、重要な前提条件として、売却時に住宅ローンを完済していなければなりません。
これは、ローンが残っていると金融機関の抵当権が不動産に設定されたままであり、それが解除されなければ売却の手続き自体を進めることができないためです。
では、オーバーローンだった場合はどうしたらいいのでしょうか?
3:オーバーローンでも売却できる3つの方法
ここではオーバーローンの場合でも売却できる3つの方法をお伝えします。
3.1: 不足分を自己資金で補う
最もシンプルなのは、足りない分を貯蓄や親族からの援助で補う方法です。500万円オーバーしていれば、その金額を現金で用意し、売却金と合わせてローンを完済します。
3.2:不足分を新たなローンで借りる(無担保ローンなど)
金融機関によっては、ローン残債の不足分に対し、「無担保ローン」や「フリーローン」といった別の融資を用意してくれるケースもあります。ただし、金利や月々の返済額の増加には注意が必要です。
3.3:任意売却(にんいばいきゃく)
どうしても資金調達が難しい場合は、「任意売却」という方法があります。
これは、金融機関の同意を得て、市場価格で家を売却し、ローン完済に足りない分は分割返済や債務整理を検討する方法です。
4:家を売って損が出た場合、税金面で救済される制度も
住宅ローンが残っている家を売った場合、「ローンは残ったのに、売却額は低かった…」というケースもあります。
このように、売却価格が購入時より下回って損失が出たとき、その差額を税金計算に反映できる特例があります。これを「譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」といいます。
4.1:「譲渡損失」ってどういうこと?
たとえば…
家を4,000万円で購入した
売却価格が3,000万円だった
ローン残債が3,500万円だった
このような場合、「売却によって得た金額が購入時より低く、かつローンも500万円残っている」状態になります。この売却損が「譲渡損失」です。
4.2:税制上、どんな優遇があるの?
一定の要件を満たせば、この譲渡損失を給与など他の所得と合算(損益通算)し、その年の所得税を軽減することができます。
さらに控除しきれなかった分は、翌年以降最長3年間まで繰り越して控除できるという仕組みです。
4.3:特例の注意点と条件は?
前提として、自己居住用の住宅であることです。
その他にも…
・売却前に住んでいた期間や買い替えの有無
・金融機関からの借入であること 等
適用には細かい条件があり、申告も必要です。制度の適用を希望される方は、税理士または税務署など専門家に相談することをおすすめします。
この制度は、「オーバーローンで損をする」と感じている方にとって、金銭的な負担を少しでも軽くする手段になります。
知らずに損をしてしまわないよう、「こんな制度があるんだ」と知っておくだけでも安心感につながりますね。
5:こんなケースも注意:離婚による売却
家を売却する理由は人それぞれですが、実は「離婚」をきっかけにマイホームを手放すケースも少なくありません。特に、住宅を共有名義にしていて、ローンをどちらか一方だけが支払っている場合は、離婚後の持分処理や返済負担の分担があいまいになりがちです。
こうしたケースでは、売却のタイミングが遅れたり、住宅価格が下がってオーバーローンの状態になることもあります。
離婚による不動産売却については、以下の記事で詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。
フレンドホームが選ばれる理由
住宅の売却、とくにオーバーローンや任意売却は、専門的な知識と経験が不可欠です。
フレンドホームでは、過去にも多くの住宅ローンが残る物件や、オーバーローン状態の売却をお手伝いしてきました。☆
- 経験豊富なスタッフによる丁寧なヒアリング
- 任意売却を含めた多様な選択肢の提案
- 査定・相談無料、秘密厳守
「売れるかどうか分からない」そんな段階からのご相談も歓迎です。まずは一歩踏み出すお手伝いをさせてください。
まとめ
いかがでしたか?
今回はオーバーローンでの売却についてお伝えしてきました。
「住宅ローンが残っている」、「オーバーローンかもしれない…」そんな状況でも、家を売却する道は必ずあります。
大切なのは、無理をして抱え込まないこと。
一人で抱えるには重たすぎる決断も、専門家と話すことで前に進めることがあります。
「これって相談していいのかな?」と思うようなことでも大丈夫です。
フレンドホームでは、経験と実績をもとに、お客様の立場に寄り添ったご提案を大切にしています。

株式会社フレンドホーム
経営企画部マーケティング課
増田 絵実
埼玉県北葛飾郡杉戸町在住。
子育てをしながら不動産業界で5年以上、営業サポートとして勤務。
物件のポータルサイト掲載や販促資料の作成など、営業活動を支える業務を幅広く担当。
これまでの経験を活かし、現在は「この街に住む人にとって、住む街がより魅力的なものになるように」をテーマに、賃貸・購入・売却に関する知識や、子育て世代ならではの視点を盛り込んだ不動産コラムを執筆。