以前、家を売却する際の流れについてお伝えしました。
( 前回記事:不動産売却の流れをわかりやすく解説|初めてでも失敗しない手順ガイド )
ただ、いざ売却を進める段階になると「荷物はいつ、どうやって片づければいいの?」と不安に感じる方も少なくありません。
売却活動の前、内覧前、契約後…と、片づけのタイミングに悩むのはごく自然なことです。
今回は、「家の売却」と「荷物」の関係について、実際の売却現場の視点からわかりやすくご紹介します。
目次
1:荷物がある・ないで売却にどう影響する?
荷物がたくさん残っている状態と、すっきり片付いた状態では、どちらのほうが印象が良いかといえば、やはり「荷物がない状態」です。
特に内覧時、購入を検討している方は「自分たちがこの家に住むイメージ」を膨らませようとします。このとき、生活感が出すぎていたり、部屋の広さが見えにくかったりすると、印象が悪くなる可能性もあります。
1.1:荷物がないことで得られる3つのメリット
①室内が広く見える
家具や荷物がないと、実際の広さがより正確に伝わります。
②生活感が薄れ、イメージしやすくなる
空間に余白があると、買主側が「自分の家具を置いたらどうなるか」と想像しやすくなります。
③写真映えが良くなる
インターネット掲載用の写真でも、スッキリした室内のほうが印象がよく、反響も期待できます。
2:片づけるタイミングは売却状況次第
荷物は早く片づければいいというものではありません。
売却の進み具合や生活状況に合わせて、適切なタイミングを見極めることが大切です。
2.1:主な片づけタイミングの目安
片づけのタイミングは、売却の流れに合わせて以下の3つに分けられます。
◇査定の前
◇内覧が始まる前(売却活動スタート時)
◇契約・引き渡し日が決まった後
それぞれの目的に応じて、段階的に無理なく片づけを進めていくのがポイントです。
査定の前
不動産会社に査定を依頼する前に、ある程度片づけをしておくことで、室内の印象が良くなり、査定額にも良い影響を与える可能性があります。
特にスペースの広さや日当たりなど、物件の「魅力」が伝わりやすくなるため、大型家具や不要な荷物を減らしておくと効果的です。
ただし、完璧に片づける必要はなく、生活に支障が出ない範囲で十分です。
売却活動を始める前
広告掲載用の写真撮影や、内覧に備えるタイミングでは、より本格的な片づけが必要になります。
物が多いと部屋が狭く見えたり、生活感が出すぎたりして、買主側が自分たちの暮らしをイメージしにくくなります。
「見せるための整理」を意識し、最低限の家具だけを残してすっきりした印象を心がけましょう。収納内もある程度整えておくと好印象です。
契約・引き渡し日が決まった後
契約が成立し、引き渡しの日程が決まったら、いよいよ本格的な引っ越し準備の段階です。
このタイミングで、家に残っている荷物をすべて整理・処分しておく必要があります。
不用な家具や家電の処分、荷造りなどを計画的に進めましょう。余裕を持って動くことで、引き渡し直前に慌てることなく対応できます。
3:荷物をそのままでもOKなケースとは?
基本的には片づけた状態での売却が理想ですが、状況によっては荷物が残っていても問題ない、あるいは歓迎されるケースもあります。
買主が荷物の残置を希望する場合
まれではありますが、買主から「既存の家具や家電をそのまま使いたい」と希望されるケースもあります。
例えば、リフォーム前提の購入で仮住まいとして使用する場合や、セカンドハウスとして利用する場合などです。
その際は、残す荷物と引き取る荷物を事前に明確にしておくことが大切です。
付帯設備として扱われるケース
エアコン・照明器具・カーテンレール・シューズボックスなど、建物に設置されている設備の一部は「付帯設備」として残して引き渡すことが一般的です。
これらは荷物ではなく「売買条件の一部」として扱われるため、無理に撤去する必要はありません。
ただし、残すかどうかは契約時に双方で取り決めるため、不動産会社を通じて事前に確認しておきましょう。
古家付き土地として売却する場合
解体を前提とした「古家付き土地」として売却する場合は、建物自体が取り壊されるため、室内にある家具や荷物はそのままでも問題ないことがあります。
ただし、処分費用をどちらが負担するかはケースバイケースなので、事前の打ち合わせが重要です。
4:処分に悩んだらコレ!荷物を片づける方法まとめ
「どうやって処分すればいいかわからない」という方のために、主な方法をご紹介します。
自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用
費用を抑えたい方には、各自治体の粗大ごみ回収がおすすめです。
ただし回収日は限られており、幸手市・杉戸町では月1回の回収となっています。
不用品回収業者に依頼
急ぎで片づけたい場合は、不用品回収業者の利用が便利です。
自宅まで引き取りに来てくれ、即日対応してくれることもありますが、自治体のサービスに比べて費用はやや高めです。
業者によって料金体系が異なるため、事前に見積もりを取りましょう。
リサイクルショップに持ち込む/出張買取を依頼
家具や家電など、状態の良いものが多い場合はリサイクルショップの活用も◎
持ち込みのほか、自宅まで出張買取に来てくれるサービスもあります。
買取価格がつけば処分費用を抑えることも可能です。
知人に譲る/フリマアプリを活用
時間に余裕がある方は、知人への譲渡やフリマアプリの利用もおすすめです。
ただし、やり取りや発送などの手間はかかるため、スケジュールにゆとりがある方向けです。
5:荷物があっても査定は可能
「荷物が残っているから査定できないのでは?」と心配される方もいますが、ご安心ください。フレンドホームでは、荷物がある状態でも問題なく査定いたします。
現状のままでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
いかがでしたか?
「家の売却」と「荷物の片づけ」は切っても切れない関係です。特に初めての売却では、「何から手をつければいいの?」「全部片づけないとダメ?」と不安になってしまうのも無理はありません。
しかし、片づけも売却も、ひとつひとつ順を追って進めていけば、ちゃんとゴールにたどり着けます。
フレンドホームでは、「何から始めたらいいのか分からない…」という方にも、わかりやすく丁寧にご説明しています。現状のままでも問題なく査定・ご相談を承っております。
「とりあえず話だけ聞いてみたい」 「引き渡しまでの段取りも教えてほしい」そんなお気軽なご相談も大歓迎です!

株式会社フレンドホーム
経営企画部マーケティング課
増田 絵実
埼玉県北葛飾郡杉戸町在住。
子育てをしながら不動産業界で5年以上、営業サポートとして勤務。
物件のポータルサイト掲載や販促資料の作成など、営業活動を支える業務を幅広く担当。
これまでの経験を活かし、現在は「この街に住む人にとって、住む街がより魅力的なものになるように」をテーマに、賃貸・購入・売却に関する知識や、子育て世代ならではの視点を盛り込んだ不動産コラムを執筆。