家の売却を決めた際に多くの方が悩むのが、「火災保険、いつ解約すればいいの?」という点です。
「すぐ解約しても大丈夫?」「万が一のトラブルがあったらどうするの?」など、不安な気持ちを抱える方も少なくありません。
この記事では、、家を売却する際の火災保険の解約タイミングや注意点、返戻金の有無などについて丁寧に解説します。
目次
1:火災保険はいつ解約すべき?
結論から言うと、火災保険は「引き渡し日以降」に解約するのがベストです。
引き渡し前に解約してしまうと、もし火災や水漏れなどの事故が起きた場合、自身に修繕費などの責任が発生してしまう可能性があります。
たとえ買主が決まっていても、引き渡し前までは売主が建物の所有者です。そのため、万一に備えて、火災保険は引き渡し完了まで継続しておくのが安全です。
2:火災保険に加入しているかわからないときは?
マイホームを購入したときに、住宅ローンとセットで火災保険に加入している方も多いですが、いざ解約の段階で「そもそもどこの保険に入っていた?」となることも。
そんなときは以下を確認してみましょう。
・契約時の書類(火災保険証券)を探す
・住宅ローンを組んだ金融機関へ問い合わせる
・保険代理店・不動産会社へ相談する
・通帳の引き落とし記録を確認する
3:火災保険の解約方法
火災保険の解約は、加入している保険会社に連絡すれば手続き可能です。一般的な流れは以下の通りです。
①保険会社または代理店へ連絡
②解約依頼書などの必要書類を提出
③解約処理後、返戻金がある場合は返金される
保険証券や契約番号、契約者情報が必要になることが多いため、事前に確認しておきましょう。
4:支払った保険料は返ってくる?
火災保険を長期契約していた場合、未経過分の保険料は「返戻金」として戻ってくるケースがほとんどです。
たとえば5年間の契約で、3年で解約した場合、残りの2年分の保険料が日割りまたは月割りで返金されます。ただし、保険会社によっては手数料が差し引かれることもあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
5:火災保険解約時の注意点
火災保険の解約には以下のような注意点もあります。
5.1: 引き渡し前の事故に対する責任
売却前に火災や事故が発生した場合、保険が適用されるのは契約が有効な期間のみです。
解約タイミングを誤って売却前に保険を解約してしまうと、売主が修理費用を全額負担するリスクがあります。そのため、 引き渡し完了後に解約するのが安全です。
5.2: 解約返戻金がすぐに戻らないこともある
上記でお伝えしたとおり、火災保険の解約時に返戻金が発生する場合がありますが、保険会社によっては返金までに数週間かかることがあります。
売却後に必要となる資金や支払い予定に支障が出ないよう、返戻金の受け取り時期を事前に確認し、余裕を持って準備しておくことが大切です。
5.3: 地震保険の解約手続きについて
地震保険は火災保険の附帯契約としてセットになっていることが多いです。
火災保険を解約するときは、地震保険も一緒に解約手続きを行わないと、契約が残ったままになる場合があります。解約時には地震保険の扱いも必ず確認しましょう。
5.4:保険証券や必要書類の準備
解約手続きの際には保険証券や本人確認書類が必要となる場合があります。事前に書類を整理し、スムーズな手続きを心がけましょう。
6:よくある質問
Q1.火災保険は自動で解約されますか?
A.自動では解約されません。
火災保険は契約者と保険会社の契約なので、物件を売却しても契約はそのまま継続します。売却後も保険料の支払い義務が続くため、売主が保険会社に連絡して解約手続きを行う必要があります。
Q2.火災保険は買主に引き継がれますか?
A.引き継ぎはできません。
火災保険は基本的に契約者(売主)個人との契約のため、物件の所有者が変わると契約も終了します。買主は新たに自分名義で保険に加入する必要があります。
Q3. 売却が決まったらすぐに火災保険を解約してもいいですか?
A.おすすめしません。
引き渡し前に火災や事故があった場合、保険が適用されないと修繕費などを自己負担しなければならなくなる恐れがあります。引き渡し日以降に解約するのが安全です。
Q4. 解約後の返戻金はいつ、どれくらい戻ってきますか?
A.保険会社によって異なりますが、通常は2週間〜1か月程度で振り込まれます。
金額は契約年数や残り期間に応じて異なり、手数料が引かれるケースもあるため、事前確認が重要です。
Q5. 地震保険も解約する必要がありますか?
A.はい。
地震保険も火災保険に付帯している場合が多いため、火災保険と一緒に解約手続きを行う必要があります。
別手続きとなることもあるため、保険会社に確認してください。
Q6. 居住中に売却する場合
A.火災保険は継続してください。
引き渡し日までは居住しているかどうかにかかわらず、火災保険は継続してください。居住中に起こった事故や災害にも保険は有効です。特に退去までにタイムラグがある場合は要注意です。
まとめ:スムーズな売却と安心のために
いかがでしたか?
火災保険の解約タイミングを誤ると、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。売却が決まったからといって焦って解約せず、「引き渡し日」までしっかり保険を継続することが安心・安全な取引のカギです。
また、解約手続きや保険の内容で不安がある場合は、地域に根ざした不動産会社「フレンドホーム」にご相談ください。専門のスタッフが売却とあわせて保険の手続きについても丁寧にサポートしますので、安心してお任せください。

株式会社フレンドホーム
経営企画部マーケティング課
増田 絵実
埼玉県北葛飾郡杉戸町在住。
子育てをしながら不動産業界で5年以上、営業サポートとして勤務。
物件のポータルサイト掲載や販促資料の作成など、営業活動を支える業務を幅広く担当。
これまでの経験を活かし、現在は「この街に住む人にとって、住む街がより魅力的なものになるように」をテーマに、賃貸・購入・売却に関する知識や、子育て世代ならではの視点を盛り込んだ不動産コラムを執筆。