空き家をどうするか――。それは、相続した瞬間から始まる大きな悩みのひとつです。
特に「貸す」か「売る」かは、多くの方が迷う分かれ道。どちらにもメリット・デメリットがあり、安易に決めると後悔する可能性もあります。
最近では、「空き家を貸す」という選択が見直されつつあり、上手に活用することで収入を得たり、資産価値を保ったりすることも可能です。
本記事では、空き家を貸すこと・売ること、それぞれの特徴や注意点を比較しながら、自分に合った選択を見つけるためのポイントを解説します。
目次
1: 空き家を「貸す」メリットとリスク
空き家を「貸す」 メリット
・毎月の家賃収入が得られる
家計にプラスの収入源ができるのは大きな魅力。長期的な資産運用にもなります。
・人が住むことで建物の劣化を防げる
空き家は放置すると劣化が進みやすく、管理も大変。貸すことで自然に維持できます。
・「いつか住む」という選択肢を残せる
ご自身やご家族が将来的に利用する予定があるなら、売らずに貸す方が柔軟性があります。
△空き家を「貸す」デメリット
- 初期費用がかかる(リフォーム・設備交換など)
- 空室期間が発生する可能性
- 管理の手間がある(入居者対応・修繕など)
▶ ただし、これらの手間やリスクも「賃貸管理会社に任せる」という方法で軽減できます。
2. 空き家を「売る」場合のメリットとデメリット
賃貸物件として活用する最大のメリットは家賃収入が得られるところです。空き家の状態で所有していると固定資産税などの支出や維持管理する手間がかかりますが、賃貸物件として所有している場合、継続的に家賃収入が期待できます。
空き家を「売る」メリット
- まとまった現金収入が得られる
- 税金や維持管理の負担から解放される
- 空き家特例や譲渡所得控除など税制優遇も利用できる可能性がある
空き家を「売る」デメリット
- 手放した後、再取得は困難
- タイミングや市場動向に左右される
- 「売れるまでに時間がかかる」場合もある
3. 「貸す」か「売る」かを決めるポイント
✔ 物件の状態と築年数
築年数が古くても、立地や状態によっては賃貸ニーズがある場合も。逆に、傷みがひどい場合は売却や解体も視野に。
✔ 地域の需要
賃貸希望者が多いエリアなら「貸す」ほうが有利に働くこともあります。空き家が多い地域なら、慎重に見極めを。
✔ ライフプラン
将来家族が戻る予定がある、思い入れがある、など「感情面」も含めて考えることが大切です。
空き家を売却する最大のメリットは、売却することでまとまったお金を得ることができる点です。
4:「貸す」と「売る」 収益の比較する
賃貸物件として需要が高い戸建ては売却するとしても需要が高いといえます。どちらにするか悩んだ時、貸した場合と売った場合とで収益のシミュレーションを行い、比較をするのも判断材料のひとつです。
3:まとめ:あなたにとって“最適な選択”とは?
空き家は、「負担」にも「資産」にもなります。
貸すことで収入を得ながら資産を守るのか、売却して身軽になるのか――それぞれに正解があるわけではありません。
大切なのは、自分や家族の将来設計と、物件の状況、地域のニーズをしっかり見極めることです。
空き家の活用に悩んだら、まずは地元に詳しい不動産会社に相談するのが安心です。
フレンドホームでは、「空き家を貸したい」「貸せるか知りたい」といったご相談も丁寧にお受けしています。お気軽にお問い合わせください。
株式会社フレンドホーム
取締役 横山 志穂
宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/認知症介助士
埼玉県幸手市育ち。2021年に地元へ戻った際、シャッター街となった商店街の姿に衝撃を受け、地域活性化への関心を深める。不動産業界に飛び込み、株式会社フレンドホームへ入社。
現在は、宅地建物の専門家として空き家問題や不動産売買に関する情報を分かりやすく伝えるコラムを執筆中。
「よき友として人と人、人と街をつなぎ、暮らしをささえる。」をテーマに、地元密着で活動している。